久々のわくわく

ローマ人の物語 (4) ― ハンニバル戦記(中) (新潮文庫)
塩野七生さん著の「ローマ人の物語」文庫版第4巻『ハンニバル戦記(中)』を読了。
以前からずっと読んでみたいと思っていながらハードカバーの分厚さに手が出せずにいたのですが、先日偶然文庫版が出ているのを発見して第1巻から購入。1冊が薄いのと内容が面白いせいで、あっという間に読み終えてしまいます。


それにしても、早く続きが読みたいと思える本に出会えたときほど、夜が長い日はありません。こういう感覚は、宮城谷昌光さんの新刊を読んだとき以来です。
(宮城谷さんの時は、文庫本しか買わないと心に決めている私が、つい耐え切れずハードカバーを2冊セットで買ってしまったほど。ちなみにその後文庫版も出ると同時に買いました)
塩野さんと宮城谷さんとで共通していると感じるのは、二人ともプロセスの中に歴史を見出している点と、その時代の人々を理解するために後世の思想や倫理観を排除しようとしている点。塩野さんはローマ人を理解するに当たってキリスト教の価値観を除こうとし、宮城谷さんは春秋戦国時代を描くに当たり仏教やのちの儒教に影響されない漢字の本来の意味に立脚して書いておられます。


ローマ人の物語の第1巻が文庫になったのが2002年。今年は第二期としてユリウス・カエサル登場からが文庫化されており、そのため本屋でも目に付くところにまとめて置いてあったのでした。今まで気づかなかったとは何たる不覚・・・。