今日買った本

ローマ人の物語 (14) パクス・ロマーナ(上) (新潮文庫)

物語はカエサルから後継者に指名されたアウグストゥス（オクタヴィアヌス）の時代へ。まだ読み終わっていませんが、どうもローマ皇帝というのは、我々が一般的にイメージする「皇帝」とは違うようです。
少なくとも私がイメージする皇帝は中国皇帝であり、いわゆる王の権力・権威がより一層強化された存在を思い描きます。最終的にアウグストゥスが初代皇帝としてどのような存在になるのかはまだわかりませんが、今の時点では前述の皇帝のイメージとはだいぶ違います。前半を読んだ限りでは、終身独裁官となったカエサルの方が、これまでの共和政の枠内にある職にいくつかの特権を持ち合わせたアウグストゥスよりも最高権力者としてのイメージが強いのです。そして恐らくは、このイメージは私だけではなく当時の元老院議員も同じように感じ、それ故にカエサルの時のような反発などを最小限にとどめて帝政に移行することができたのでしょう。